きみの笑顔は僕の宝物 「この言葉を聞くたび、まさに俺にとっての啓太がそうだと思うんだ。いつでも、どんなときも。啓太の笑顔は俺にとって本当に宝物だよ」 「そんなのは――」 「啓太？」 「……そんなの、和希一人だけの言葉じゃないだろ。一方的な言い方するなよ。俺だって、和希の笑顔が俺の大切な宝物だよ。今も、そしてきっと昔も。和希の笑顔が俺をすごく幸せにするんだ」 「啓太……」 「そして俺は強欲だから、もっともっとほしいって願っちゃうんだ。もっと、目の前で。そして俺のいないところでも。たくさんの宝物がほしいって思っちゃうんだ。だから…」 　そう言って啓太は、和希の耳に唇を寄せた。そしてそっと囁く。 「俺の毎日は、その宝物を手に入れるためにあるんだよ」 　　僕のすべてはきみの笑顔のために 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＥＮＤ